Jacaranda (Jacaranda mimosifolia)
ハワイでは街路樹として植えられることが多い高木。春に青紫色の美しい花をつけるため、とても人気がある。
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日本語名 | シウンボク(紫雲木)、ハワイザクラ、キリモドキ |
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ハワイ語名 | — |
英語名 | jacaranda |
学名 | Jacaranda mimosifolia |
分類 | ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae)キリモドキ属(Jacaranda) |
その他 | 外来種(alien) |
分布
A
原産地はアルゼンチン北西部とボリビア。ハワイには1900年ごろ最初に移入された。少なくともオアフ島、マウイ島、ハワイ島では野生化が確認されているが、現在では全ての主要な島々で野生化している可能性もあるらしい。
標高600~1,200mくらいの涼しい高地を好む。マウイ島の内陸部と、ハワイ島のコハラ(Kohala)は、本種を鑑賞できる場所として特に有名である。
キリモドキ属(Jacaranda)
ジャカランダが属するキリモドキ属(Jacaranda)は43種からなり、メキシコ南部、アルゼンチン、西インド諸島に分布する。
特徴
高さ5~15mの高木。 葉は羽状複葉で、小葉は長さ0.3~1.2cm、幅0.1~0.4cm。花は薄い青紫色でトランペットのような形をしている【写真1】。花期は3~6月。人間の耳のような形をした木質の果実(蒴果)は赤みを帯びた茶色で、長さ3~6cm。
サクラのように、花が咲いた後に葉をつける。実際に日本語ではハワイザクラとも呼ばれ、春にジャカランダの花見を楽しむ人もいる。満開時の木はとてもゴージャズで美しい。
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もうひとつのジャカランダ
古くから高級ギターや家具の材として使われるブラジリアン・ローズウッド(学名:Dalbergia nigra、マメ科ツルサイカチ属)もジャカランダあるいはハカランダと呼ばれるが、ノウゼンカズラ科の本種とは別種である。
また、本種の葉の雰囲気や遠目から見た花の咲き方が、やはりマメ科のシャワーツリーに似ているが、こちらも全くの別種である。
春を告げる花
日本ほどはっきりした四季がないハワイでは、春の訪れを感じさせる風物はあまり多くない。例をいくつか挙げるとすれば、ハワイで越冬していたコーレア(ムナグロ)などの渡り鳥やザトウクジラの旅立ち、シャワーツリーやプルメリアなどの開花などがあり、暮らしのなかでは確定申告、イースター(復活祭)、春休み、メリー・モナーク・フェスティバルなどがあるくらいだ。そんななか、3月頃から咲き始めるジャカランダの美しい花の存在感は際立っていて、ハワイの春を代表する花木のひとつといえる。
ジャカランダのレイ
花からはレイが作られることがある。長持ちしないが、軽く霧吹きして冷蔵保管すれば一晩はもつ。
マウイ島のジャカランダ
マウイ島のハレアカラー国立公園(Haleakalā National Park)に向かって登るハイウェイ377や、近隣のプカラニ(Pukalani)、オリンダ(Olinda)、クラ(Kula)などにはたくさんのジャカランダが植えられていて、特に花の時期には簡単に見つけることができる【写真2】。
世界三大花木
ウィキペディアやその他多くのウェブサイトによると、本種、カエンボク、ホウオウボクの3種を『世界三大花木』とするらしい。奇しくも3種すべてをハワイで見ることができる。ただし、『世界三大〇〇』というものはほとんどが日本人の間でのみ使われるもので、ハワイの人たちはもちろん知らないし、紹介もされていない。
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