Golden shower (Cassia fistula)
黄色い花を咲かせるシャワーツリー。タイ王国の国花として知られる。1880年以前のいつ頃かにハワイに移入され、街路樹として多く植樹された。ゴールデンシャワーが属するナンバンサイカチ属(Cassia)は約30種からなり、熱帯地域に広く分布する。ハワイで一般的にシャワーツリーと呼ばれる木には、本種の他に、ジャワ、スマトラ原産のピンクアンドホワイトシャワー(C. javania)、熱帯アメリカ原産のピンクシャワー(C. grandis)、さらに、本種とピンクアンドホワイトシャワーのハイブリッドであるレインボーシャワー(Cassia × nealiae)がある。
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日本語名 | ナンバンサイカチ、ゴールデンシャワー |
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ハワイ語名 | — |
英語名 | golden shower |
学名 | Cassia fistula |
分類 | マメ科(Fabaceae)ナンバンサイカチ属(Cassia) |
その他 | 外来種(alien) |
分布
A
原産地はインド。ヒマラヤの標高1,300m以下に分布する。ハワイでは標高が低い都市部に植樹されているが、野生化の記録はない。ハワイ以外でも熱帯の地域に広く植えられている。日本では沖縄で見られる。
特徴
樹高約10mの高木。4月〜11月にかけてブドウの房のように吊り下がった黄色い花が咲く。花の房の大きさは40cm、一つ一つの花は2〜4cm。豆果は焦げ茶色で、長さ30~60cm。豆果の中身は粘着性があり、40〜100個の種子が入っている。葉は複葉。小葉は先が尖った卵形。レインボーシャワーの小葉と比べると、ゴールデンシャワーの小葉のほうが長く、色が明るい。
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利用
種子をつなげてレイが作られることがある。
その他
レインボーシャワーにも『ルナリロ・イエロー(Lunalilo Yellow)』などの黄色い花を咲かせるものがあり、混同してゴールデンシャワーと呼ばれることがあるが、誤りである【写真1】。レインボーシャワーはほとんど豆果をつけないのに対して、ゴールデンシャワーは焦げ茶色の大きな豆果をたくさんつけるので見分けられる。
近年は、地面に落ちたゴールデンシャワーのベタベタする豆果を掃除するのが面倒だという理由で、豆果をほとんどつけないレインボーシャワーに植え替えられる傾向にあるらしい。比較的新しい商業地や住宅地に植えられているシャワーツリーのほとんどが、レインボーシャワーである。レインボーシャワーのほうがよりたくさんの花を長期間にわたって咲かせるということも、理由かもしれない。ホノルル市内では、カイムキー(Kaimukī)などの古い住宅地で、今でもゴールデンシャワーを見ることができる。ホノルルの他には、カウアイ島のリーフエ(Līhuʻe)、モロカイ島のカウナカカイ(Kaunakakai)、マウイ島のラハイナ(Lahaina)、ハワイ島のヒロ(Hilo)などの古い町で見ることができる。日本語名のナンバンサイカチは、「外来のサイカチ」という意味。
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