Tiare (Gardenia taitensis)
香りのよい花で知られる常緑低木。花はフランス領ポリネシアやクック諸島の国花に指定されていて、とりわけタヒチでは島を代表する花である。一年中咲く花は姿も香りもよく、またティアレという名前の響きもよいため、ハワイでも庭木として人気が高い。耳の後ろにつける花飾りとしても人気がある。
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日本語名 | — |
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ハワイ語名 | — |
英語名 | Tahitian gardenia |
学名 | Gardenia taitensis |
分類 | アカネ科(Rubiaceae)クチナシ属(Gardenia) |
その他 | 外来種(alien) |
分布
A
タヒチアン・ガーデニア(Tahitian gardenia)という名前からタヒチ(フランス領ポリネシア)原産と思われがちだが、原産地はメラネシアと西ポリネシア。クック諸島とフランス領ポリネシアへは、先住民によって持ち込まれた。ハワイでは栽培されたり庭に植えられたりするが、野生化の記録はない。ハワイで植えられている在来種以外の植物でポリネシア原産のものはあまり多くないが、本種はそのうちのひとつ。
特徴
樹高は大きなもので約4m。標高の低い水気が多い場所を好み、日光がよくあたる暖かいところでよく育つ。乾燥した高地は生育に向いていない。葉は長さ5~16cmで対生。表面は濃い緑色で光沢があり、裏面は薄い。ほぼ白色に近いクリーム色の花を一年中たくさんつける。花には甘い芳香がある。これはクチナシ属の植物に多く見られる特徴である。花全体の形は風車に似ていてとても特徴的。花弁は長さ2〜4cm、数は5~9枚。花は雄株のほうがたくさんつける。
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モノイ・オイル
ティアレの花弁を精製したココナッツオイルに漬けて、モノイ・ド・タヒチ(Monoi de Tahiti)と呼ばれる伝統的なオイル(モノイ・オイル)が作られる。モノイとは「香るオイル」という意味の、タヒチの古い言葉であるらしい。モノイ・オイルの起源ははっきりとわかっておらず、古代ポリネシアで生まれたという。特にタヒチなどのフランス領ポリネシアでは、今日でも女性の毎日のヘアケアやスキンケアにモノイ・オイルが使われている。また現在では商業的なコスメ用品としても生産されている。
モノイ・ド・タヒチには、髪や肌の乾燥を防ぎダメージから守る効果があるという。また、傷んだ髪の輝きとコシを取り戻すために、シャンプー前のコンディショナーとしても使われるそうだ。また、フケを抑える効果も期待できるという。
通勤時の楽しみ
筆者の自宅から会社までは1kmちょっとあり、週に2日ほどは歩いて通勤する。静かな住宅地を通る、わずか15分の道のりながら、ティアレが道沿いに植えてあるところが3箇所もあり、いつも花の姿と香りを楽しませてもらっている。ティアレのほかにも、プルメリア、ピーカケ、プア・ケニケニなどの香りのよい花が多く植えられていて、飽きることがない。通勤路としてとても気に入っている。
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