ゴクラクチョウカ(極楽鳥花/バード・オブ・パラダイス)

Bird of paradise (Strelitzia reginae)

バード・オブ・パラダイス(ゴクラクチョウカ、Strelitzia reginae)

マイア(バナナ)、ヘリコニアタビビトノキ(トラベラーズツリー)などと同じショウガ目に属する多年草。切り花として人気が高い。日本の園芸では学名のストレリチア・レギネと呼ばれることが多い。花言葉は「恋の伊達者」。

日本語名 ゴクラクチョウカ(極楽鳥花)
ハワイ語名
英語名 bird of paradise
学名 Strelitzia reginae
分類 ゴクラクチョウカ科(Strelitziaceae)ゴクラクチョウカ属(Strelitzia)
花言葉 恋の伊達者
その他 外来種(alien)

分布

A

原産地は南アフリカ。観賞用として、温暖な気候の地域で広く栽培されている。特にハワイは生育に向いているようである。

特徴

花は、オレンジ色のトサカを持った鶴などの鳥の頭を連想させるユニークな形をしている。花の形を鳥の頭に例えた場合のくちばしの部分は、横に伸びた苞(ほう)である。花は2週間以上咲き続ける。葉は長さ90~120cm、バナナの葉に似ている。茎のように見える部分は葉柄。

タイヨウチョウ(太陽鳥)という、アフリカに生息する鳥が花粉を運んで受粉するような花の作りになっているという。そのため、タイヨウチョウが生息しないハワイでは、受粉して種を作ることは滅多にない。

利用

ハワイのフラワーアレンジメントには欠かせない花のひとつ。本種が醸すエキゾチックかつトロピカルな雰囲気に人気がある。また、カラフルで形が美しい花は、ハワイアンキルト、ステンドグラス、絵画などのアートや、企業のロゴマークなどのモチーフになることも多い。生花店で販売されているほか、世話に手間がかからないこともあって民家の庭でも好んで植えられる。

名前の由来

日本語名や英語名は、本種の花の形が、美しいゴクラクチョウ(極楽鳥、bird-of-paradise)を彷彿させることに由来する。ゴクラクチョウは、オーストラリアやニューギニアに生息するフウチョウ科(Paradisaeidae)の鳥の通称。カラスの仲間から分化し、ニューギニアを中心に進化したとされる。スズメ目の鳥のなかで最も美しいと言われ、18世紀〜20世紀初頭にかけて、欧米の女性の帽子につける飾りとして羽毛が好まれた。そのため、大量の剥製が欧米に輸出されたという。剥製がヨーロッパに最初に輸出された16世紀には、足が切り落とされた状態だった。それを見たヨーロッパの人々は、もともと足がない鳥だと誤解し、美しい姿で休むことなく風に乗って飛び続ける「極楽の鳥」だと信じたという。

ジャイアント・ホワイト・バード・オブ・パラダイス

ジャイアント・ホワイト・バード・オブ・パラダイス(Strelitzia nicolai)
【写真1】ジャイアント・ホワイト・バード・オブ・パラダイス(Strelitzia nicolai

高さ6mくらいになり、白い花をつける近縁種(Strelitzia nicolai)もある。ジャイアント・ホワイト・バード・オブ・パラダイス(giant white bird of paradise)やジャイアント・バード・オブ・パラダイス(giant bird of paradise)など呼ばれる。巨大に生長し場所をとるため、ハワイでは主に広い敷地のリゾート施設、商業施設、植物園などに植えられている。花は、同じゴクラクチョウカ科のタビビトノキ(トラベラーズツリー)の花に似ている。

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