Hala pepe (Pleomele spp.)
ハラ・ペペが属するPleomele属は、40〜50種(約100種とされる場合もある)からなる。ハワイでは6種があり、ひとつの先祖から分化したものと考えられている。6種とも固有種で、うち3種は絶滅危惧種。
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日本語名 | — |
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ハワイ語名 | hala pepe、leʻie |
英語名 | — |
学名 | Pleomele aurea Pleomele auwahiensis Pleomele fernaldii * Pleomele forbesii * Pleomele halapepe Pleomele hawaiiensis * * 絶滅危惧種(endangered) |
分類 | リュウゼツラン科 (Agavaceae) |
その他 | ハワイ固有種(endemic) |
分布
E*
ハワイ固有種。主要6島すべてでみられるが、種ごとに分布する島が異なる。
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特徴
全般的に、細長い幹の枝の先に、細長い葉が放射状に垂れるように生える。花は黄色。花に続いて、直径約2.5cmの赤い実を枝の先つける。イエイエに似ているが、幹が自立して伸びる本種に対して、イエイエは地面を這うか、他の木に巻き付ついて伸びる点が大きく違う。またイエイエは、葉の主脈と縁に細かいノコギリ状の棘が並ぶが、本種の葉の縁に棘はない。カウアイ島ではイリアウにも似ているが、本種のほうが背が高く、葉は長く幅もあり、垂れている。また、イリアウの生育地と比べると、一般的にはハラ・ペペの生育地ほうが標高が高い。
Pleomele aurea
カウアイ島固有種。樹高6~12m。枝は通常少ない。葉は長さ50~57cm、幅1.7~3.4cm。標高120〜1,070mの湿潤な森やハラの森に生育する。【写真1】
Pleomele auwahiensis
モロカイ島とマウイ島にのみ分布する。枝が少ない木と多い木がある。樹高1.5~10m。葉は長さ16~35cm、幅0.9~1.6cm。モロカイ島の中央部と、マウイ島のリーワード(leeward、貿易風の風下側)の標高610~1,220mの森に生育する。
Pleomele fernaldii
ラーナイ島固有種。樹高6~8m。枝は少ない。葉は長さ17~40cm、幅1.2~2.3cm。標高490~670mの乾燥した森に生育する。絶滅危惧種(endangered)。【写真2】
Pleomele forbesii
オアフ島固有種。樹高3~7m。枝は通常少ない。葉は長さ24~37cm、幅0.5~0.7cm。標高240~770mの森に生育する。ワイアナエ山脈(Waiʻanae Range)が主な生育地だが、コオラウ山脈(Koʻolau Range)の両端付近でもみられる。絶滅危惧種(endangered)。
Pleomele halapepe
オアフ島固有種。樹高5~10m。枝は少ないが、ときに多い場合もある。葉は長さ42~70cm、幅1.7~4cm。標高180~610mの森に生育する。【写真3】
Pleomele hawaiiensis
ハワイ島固有種。樹高5~6m。葉は長さ23~38cm、幅1.4~2.7cm。カウー地区(Kaʻū)やホーレイ・パリ(Hōlei Pali)の、標高300~860mの乾燥した森に生育する。ときに湿潤な森でもみられる。絶滅危惧種(endangered)。
フラの女神に捧げられる木
花をつけたハラ・ペペの枝は、フラのハーラウ(hālau。フラの学校、一座。元々はカヌーを保管したりフラを練習したりするための大きな建物のこと)では、フラの女神ラカ(Laka)に捧げるために祭壇に置かれる植物のひとつ。他にはオーヒア・レフア、イエイエ、キー(ティ)、オーヘロ、マイレ、パラパライ(パライ)がある。また、花からはレイも作られる。
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