Dwarf poinciana (Caesalpinia pulcherrima)
ハワイで古くから栽培されている低木または小高木。また沖縄でも昔から親しまれており、デイゴ、サンダンカとともに沖縄三大名花に数えられる。
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日本語名 | オオゴチョウ(大胡蝶)、オウコチョウ(黄胡蝶) |
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ハワイ語名 | ʻohai aliʻi |
英語名 | dwarf poinciana、the pride of Barbados、peacock flower、paradise flower、flower fence |
学名 | Caesalpinia pulcherrima |
分類 | マメ科(Fabaceae)ジャケツイバラ属(Caesalpinia) |
その他 | 外来種(alien) |
分布
A
熱帯アメリカ原産。世界中の熱帯地域で植えられている。ハワイでも庭木として古くから植えらているが、野生化はしていない。
特徴
高さ3~6m。枝には鋭い刺がある。葉は2回偶数羽状複葉で、6~10対の小葉からなる羽片が、5~8対ある。小葉は長さ約1.7cm、幅約0.8cm。花序は三角錐形で、濃いオレンジ色と黄色が交じり合った鮮やかな色彩の花は、よく目立って美しい*。花弁は5枚。10本ある濃い赤色の長い雄しべは、鳥が花粉を媒介しやすいようにできているという。黄色やピンク色の花をつける品種もある【写真1】。豆果は長さ6~10cmで平べったい。若い豆果は赤みを帯びた緑色で、やがて濃い茶色になる。豆果のなかには8~10個の焦げ茶色または黒色の種子が入っている。
*種小名pulcherrimaは、ラテン語で「美」を意味するpulcherに由来する。
潮風にも日照りにも強く、日当たりと水はけのよい場所であれば簡単に育つ。生長は早く、放っておけば小高木になるが、花が目線近くにあるほうが見栄えが良いので、剪定して低木として育てられることが多いようである。
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名前の由来
英語ではドワーフ・ポインシアナ(dwarf poinciana)、プライド・オブ・バルバドス(the pride of Barbados)、ピーコック・フラワー(peacock flower)、パラダイス・フラワー(paradise flower)、フラワー・フェンス(flower fence)など多くの呼び名がある。
Dwarf poinciana
ドワーフ(dwarf)は小型という意味で、本種より大型だが花の形は似ているロイヤル・ポインシアナ(royal poinciana、ホウオウボク)と比較してつけられた名前である。
The pride of Barbados
プライド・オブ・バルバドス(バルバトスの誇り)という名前が示す通り、本種は、カリブ海に浮かぶ島国バルバドスの国花である。
Flower fence
フラワー・フェンスという呼び名は、枝が多く茂り、しかも枝には棘がある本種が、侵入者を防ぐ生垣として植えられることが多いことに由来する。
ʻOhai aliʻi
外来種だがオハイ・アリイ(ʻohai aliʻi)というハワイ語名がつけられている。オハイ(ʻohai)は、本種とおなじマメ科の低木Sesbania tomentosaのこと。アリイ(aliʻi)は貴族階級のこと。つまりオハイ・アリイで「貴族のオハイ」という意味になる。このハワイ語名のため、本種をハワイの在来植物だと誤解している人も少なくない。
利用
バイオリンの弓、赤色の染料、薬(緩下剤など)、材木など、さまざまな利用価値がある。メキシコでは調理した豆が食用になるという。また、種子からはタンニンが作られるそうだ。ハワイでは、花がレイや切り花に使われることがある。
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