ピンクアンドホワイトシャワー(シャワーツリー)

Pink and white shower (Cassia javania)

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英語名の通り、ピンク色と白色の花を咲かせるシャワーツリー。同じくピンクの花が咲くピンクシャワーとは別種である。ハワイには1870年以前に移入されたと考えられている。ピンクレディ(pink lady)という別名もあるようだが、筆者が知る限り、ハワイでは使われていないと思う。本種とゴールデンシャワーC. javania)の交配種であるレインボーシャワーCassia × nealiae)は、大変人気がある。

日本語名 コチョウセンナ、ジャワセンナ
ハワイ語名
英語名 pink and white shower
学名 Cassia javania
分類 マメ科(Fabaceae)ナンバンサイカチ属(Cassia)
その他 外来種(alien)

分布

A

ジャワ島、スマトラ島原産。ハワイでは街路樹として、道路や公園に広く植えられているが、野生化の記録はない。

特徴

樹高は最大で25mくらいで、生長は早い。葉は約12組の小葉からなる複葉。小葉は長さ5cmの楕円形で、先端も基部も丸い。レインボーシャワーの小葉と比べると小さい。花はピンク色と白色。3月ごろから咲き始める。2種類の花があるというわけではなく、最初は淡いピンク色の花がやがて濃いピンク色になり、やがて白色にちかいくらいの淡い色に変わっていく。だから木全体を見ると、まるで2色の花が咲いているように見える。

レインボーシャワーに似ているため混同されやすい。もし花のピンク色に黄色のトーンが交ざっていたら、それはおそらくレインボーシャワーである。また、ピンクアンドホワイトシャワーは3月頃から花が咲き始めるのに対して、レインボーシャワーの開花は6月頃から本格的に始まる。

花の満開時はたいへんゴージャスで、まるで枝々が巨大なピンク色のレイをつけているよう。この花のボリュームの多さは、本種とゴールデンシャワーから作られた交配種であるレインボーシャワーに受け継がれていると言える。秋になると、長さ30〜40cmの細長い豆果が、ぶらさがるようにつく。

ケアラオル・アヴェニューのピンクアンドホワイトシャワー

ホノルル市内のカーハラ(Kāhala)地区に、ソニー・オープンの開催地として有名なワイアラエ・カントリークラブがある。カントリークラブの西側を真っ直ぐ伸びるケアラオル・アヴェニュー(Kealaʻolu Avenue)という道路の東側(カハラ・モールに向かって右側)は、ゴルフ場に沿ってピンク色のハイビスカスがずらりと植えられている。その道路を挟んだ向かい側(カハラ・モールに向かって左側)は、たくさんのピンクアンドホワイトシャワーが植えられている。花の時期には、ピンクのハイビスカスとピンクアンドホワイトシャワーの花々が咲き乱れる。

ハワイ大学のピンクアンドホワイトシャワー

ピンクアンドホワイトシャワー
【写真1】ハワイ大学構内、クラウス・ホールのピンクアンドホワイトシャワー

筆者が2001年にハワイに移住したときに、まず最初にハワイ大学マーノア・キャンパスにある、NICEという英語の語学プログラムに参加した。当時のNICEは、アッパーキャンパス(ドール・ストリートを挟んで北側のキャンパス)のクラウス・ホール(Krauss Hall)という建物内にあった。クラウス・ホールには中庭があり、そこに一本の大きなピンクアンドホワイトシャワーが植えられている。中庭は、休み時間に生徒たちが集う憩いの場所だった。クラスメイトたちと、ピンクアンドホワイトシャワーの前で撮った写真もたくさんある。社会人になった今でも、所用でハワイ大学に行くことがあれば、必ずクラウス・ホールに立ち寄って、中庭に今も立つピンクアンドホワイトシャワーを眺めて思い出に耽る。私にとって、たくさんの思い出がつまった木だ【写真1】。

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