Rock Pigeon (Columba livia)
古い時代にヨーロッパからハワイに移入されたハト。本種が最初にハワイに持ち込まれたのは、ジェームス・クック(1728–1779)がハワイに到達した1778年から8年後の1796年であり、ヨーロッパ人のハワイ到達以降、最初に移入された鳥のひとつとされる。
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日本語名 | カワラバト(河原鳩) |
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ハワイ語名 | manu kū |
英語名 | Rock Pigeon |
学名 | Columba livia |
分類 | ハト科(Columbidae) |
その他 | 外来種(alien) |
分布
A
原産地はヨーロッパ、アジア、アフリカ。今日では世界規模で都市部に広がっている。ハワイでは、外来種として主要6島すべてに生息する。ハワイ以外の太平洋地域では、サモア、フィジー、フランス領ポリネシア、ミクロネシアなどでの生息が確認されている。日本でも帰化しており、家禽が再び野生化したものはドバト、イエバト、カイバトなどと呼ばれ、都市の公園、神社、寺、駅などに多く見られる。
形態
全長32cm。元々の野生のものは、体が青色がかった灰色で、首は光沢のある玉虫色、腰は白色、翼に二本の黒帯がある。尾羽の先端は黒色、虹彩と足は赤色、くちばしは灰褐色。都市部にすむ個体の体の色は様々で、全体が白くくちばしと足が赤いものも多い。特にホノルルでは、白い個体の方がむしろ多いようである【写真1】。他に、全身が黒いもの、全身が赤茶色のもの、それらの色が様々に交じったものなどが見られる。
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鳴き声
柔らかい声で「ホー、ホー」と鳴く。
生態
群れで木の枝、電線、ビルなどにとまっている姿が多く見られる。地上で草の種子などを主に食べる。崖、建物の柵、ニウ(ココヤシ)、バニヤン、アイアンウッドなどの高木に営巣し、2個の白い卵を産む。人間の暮らしに近い都市部で生息する個体が多いが、海の岸壁や山間の峡谷などの岩棚に営巣し、本種の本来の生息環境に近い場所でより野生的な生活をする個体もいる。森林部で見られることは少ない。
伝書鳩
古代エジプトでは、紀元前3,000年以前から家禽として飼育されていたという。本種の飼いやすさ、長距離飛行に耐える飛翔能力、そして強い帰巣本能が注目され、伝書鳩として利用されてきた。伝書鳩は、古代のエジプト、ギリシア、ローマ帝国などで使われていたが、近代に入ってからピークを迎え、第二次世界大戦のイギリス軍などで盛んに使われた。
ハワイ語名「マヌ・クー」
本種やカノコバトは、ハワイ語ではマヌ・クー(manu kū)と呼ばれる。マヌ(manu)は鳥という意味。クー(kū)は「クークーというハトの鳴き声」を表す英語のcooからきている。在来種シロアジサシは、ハワイ語名でマヌオクー(Manu-o-Kū)と呼ばれ、似ている。しかし、こちらのクー(Kū)は、ハワイ四大神の一柱であるクー(Kū)を指していると解釈されることが多い。つまり「クーの鳥」という意味。書物によっては「平和の鳥」と訳されることもある。いずれにせよ、ハトを指すマヌ・クーとは由来が異なる。
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