Common Waxbill (Estrilda astrild)
アフリカ原産のフィンチの一種。ハワイで最も小さな鳥のひとつ。
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日本語名 | オナガカエデチョウ(尾長楓鳥) |
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ハワイ語名 | — |
英語名 | Common Waxbill |
学名 | Estrilda astrild |
分類 | カエデチョウ科(Estrildidae) |
その他 | 外来種(alien) |
分布
A
ギニア、シエラレオネ、リベリア一帯と、アフリカ南部の一部に分布する。アフリカ周辺の島々、タヒチ、ハワイ諸島、南アメリカなどに移入されて定着している。
ハワイにいつ頃移入されたのか、はっきりとはわかっていないが、1973年11月にオアフ島のエヴァ・ビーチ(ʻEwa Beach)近くのサトウキビ畑で確認されたのが最初だという。その後、1980年代に急激に生息域を広げ、2000年までにはもっとも数が多い陸鳥のひとつになった。今ではワイキキ近辺でも、カピオラニ公園(Kapiʻolani Regional Park)などでたくさんみることができる【写真1】。オアフ島では山奥の森にも生息する。
1990年代後半から2000年代前半には、オアフ島以外の島々でも見られるようになった。現在はカウアイ島のポイプー(Poʻipū)、マウイ島中央部の平原、ハワイ島のコナ(Kona)などに生息し、特にコナでは急速に個体数が増えているという。これらの島々では、将来さらに個体数が増えて生息域を広げ、安定して定着する可能性があると言われている。モロカイ島では1997年3月にオーヒアピロ・ポンド(ʻŌhiʻa Pond)で1羽が目撃されたが、それ以来目撃の報告はない。ラーナイ島では今のところ目撃されていない。
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形態
全長10cm。オスとメスは同じ色。太くて赤い過眼線がトレードマーク。体は灰色がかった茶色で、全体に黒くて細い縞模様がある。腹の中央部はかすかにピンク色。くちばしは赤色。尾は黒色。未成鳥は全体が鈍い色で、赤い過眼線がない。
鳴き声
さえずりはソフトでか細い「チプチプトゥー」など。地鳴きはややかすれた声の「チー」。
生態
水辺に近い草原や沼沢地などで大きな群れを作る。本種の群れは遠望するととミツバチの大群にみえる。キンパラやシマキンパラの群れには、本種が交じっていることが多い。主に草の種子を食べる。地面か草の上で採餌する。低木にドーム型の巣を作る。
近縁種カエデチョウ
本種にそっくりの近縁種に、カエデチョウ(英語名:Black-rumped Waxbill、学名:Estrilda troglodytes)がいる。モーリタニア、リベリア、エチオピア南部に分布し、ハワイには、オナガカエデチョウより早い1960年代半ばに移入されたと考えられている。オナガカエデチョウが目撃され始めた当初は、カエデチョウと混同され、混乱を招いたという。
カエデチョウは、オナガカエデチョウよりも全体的にもっと茶色で、胸部と横側に模様がない。英語名にもある通り、腰が黒い(=black-rumped)。ハワイ島コナのプウアナフル(Puʻuanahulu)に外来種として生息するが、オナガカエデチョウの増加に押されて減少しているようである。オアフ島にも数年間生息していたらしいが、今はみられない。
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