Oʻahu ʻAmakihi (Chlorodrepanis flava)
オアフ島に生息するアマキヒ。ある時期まではCommon ʻAmakihiと呼ばれ、ハワイ・アマキヒと同種とされていたが、現在では本種は別種に分類されている。ハワイ諸島全体では、ハワイミツスイ類でもっとも数が多いのアパパネ(アカハワイミツスイ)だが、オアフ島では本種のほうが生息数は多い。
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日本語名 | — |
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ハワイ語名 | Oʻahu ʻAmakihi |
英語名 | — |
学名 | Chlorodrepanis flava |
分類 | アトリ科(Fringillidae) |
その他 | オアフ島固有種(endemic) |
分布
E
オアフ島固有種。ワイアナエ山脈(Waiʻanae Range)とコオラウ山脈(Koʻolau Range)の、主に標高500m以上に生息する。
本種とハワイ・アマキヒは、近年、鳥マラリアへの免疫を持つようになり、病気を媒介する蚊がすむ、標高が低い外来植物の森でも姿が見られるようになってきた。近年は、マーノア(Mānoa)など、ホノルル市内の住宅地でも目撃されている。他にはワアヒラ・リッジ(Waʻahila Ridge)、ラウンド・トップ・ドライブ(Round Top Drive)、ライアン樹木園(Lyon Arboretum)などで見られる可能性がある。生息数は、1958~1985年はゆるやかに減少していたが、その後は増加しているようである。
形態
全長11cm。ハワイ・アマキヒに似ているが、本種の方がくちばしがわずかに太い。オスの一部は黄色い眉斑があり、胸部も黄色い。メスと未成鳥には2本の太い翼帯がある。
オアフ・アラウアヒオ(オアフ・クリーパー)に大きさも色もそっくりだが、オアフ・アラウアヒオが最後に目撃されたのは1985年で、すでに絶滅したと考えられている。
鳴き声
ハワイ・アマキヒの鳴き声とほぼ同じで、さえずりは2音のビブラート、地鳴きは伸びやかな「チィー」やネコのような「ミャー」など。さえずりのビブラートのスピードは、本種のほうがややゆっくりしている。
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生態
通常は4~6羽くらいの小さな群れで整然と行動するが、蜜を吸う花が大量に咲いている場合は、それ以上の大きな群れを作ることもある。オーヒア・レフアなどの花の蜜を吸うほか、虫や果実を食べる。高木の樹冠の外側を好むが、下層植生の低木にもよく降りてきて餌を探す。ククイ、園芸種のハイビスカス、ユーカリ、ペーパーバーク、ゴールデンシャワー、フォルモサ・コアなどの外来植物でも採餌する。メジロが花蜜を吸いにやってくると、追い払う。
はじめて出会ったハワイミツスイ
オアフ・アマキヒは、筆者が初めて出会ったハワイミツスイなので、特別な思い入れがある。ハワイで野鳥に興味を持ちはじめてからしばらくは、ハワイミツスイ類は図鑑の中だけで見ることができる、宝石のような憧れの鳥たちだった。
ある日、ワアヒラ・リッジをハイキング中にふと目にした黄緑色の鳥が、オアフ・アマキヒだった。初対面で運良く写真も撮ることができた。この日以来、筆者はますますハワイの野鳥にのめりこんでいくことになった。
このことは、筆者ブログの『ハワイの野鳥との出会い』という記事で詳しく書いたので、興味があるかたはそちらも読んでいただきたい。
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