ʻAeʻo (Himantopus mexicanus knudseni)
ピンク色の長い足がたいへん特徴的。そのため、ハワイの淡水の水辺に住む鳥のなかではもっとも見つけやすいし、他の鳥と見間違えることもない。とはいえ、生息数は少なく、絶滅の危機に瀕している。1941年まで狩猟の対象であったことに加えて、マングース、犬、猫などの犠牲にもなった。しかし、アエオ減少の最大の原因は、生息に適した湿地や沼沢地の減少である。1998年から2003年の調査では、アエオの生息数は約1,350羽であると報告されている。
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日本語名 | クロエリセイタカシギ |
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ハワイ語名 | ʻAeʻo, Kukuluaeʻo |
英語名 | Black-necked Stilt, Hawaiian Stilt |
学名 | Himantopus mexicanus knudseni |
分類 | セイタカシギ科(Recurvirostridae) |
その他 | ハワイ固有亜種(endemic subspecies) 絶滅危惧種(endangered) |
分布
E
北アメリカの東西両海岸や、メキシコの太平洋側などに生息するクロエリセイタカシギの固有亜種。主要6島すべてに生息するが、分布域は局地的で、生息地は数えるほどしかない。
形態
全長35cm。上面は黒色、下面は白色。オスとメスはほぼ同じ色だが、オスは背が光沢のある黒色なのに対し、メスはやや茶色がかっている。くちばしは黒色。足はピンク色。大陸の種と比べて、ハワイの亜種は首と顔の黒い部分が多く、くちばし、跗蹠(ふしょ)、尾が長い。
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鳴き声
威嚇するときの「ケッケッケッケッケッケッ」という鋭い大きな鳴き声は、静かなハワイの湿地帯に響き渡る。休んでいるときの地鳴きはソフトで音量は小さい。
「ケッケッケッケッケッケッ」(2013年10月、ケカハ、カウアイ島)
生態
浅い水辺や、池の岸などで小さい群れ、ペア、または単独でいることが多い。長い足で水の中を歩いて、魚、カニ、水生昆虫などの動物質の餌を食べる。ときには腹部まで水に浸かって餌を探す。成鳥が未成鳥に餌を与えることはなく、一緒に捕食に出かける。島と島を飛んで移動することがわかっている。特にニイハウ島とカウアイ島の間はさかんに往復するという。飛んでいるときは足を後ろ向きに伸ばす。繁殖期は2月半ばから8月。親鳥は攻撃的に縄張りをまもる。また、親鳥が怪我をしたふりをして外敵を巣から遠ざけるという行為も頻繁に見られる。
竹馬で歩く人
アエオを含めたセイタカシギの仲間を総称して、英語ではstiltと言う。stiltは、複数形(stilts)で「竹馬」という意味である。セイタカシギがその長くて細い足で歩く様子から名付けられたに違いない。アエオのもう一つのハワイ語名であるククルアエオ(Kukuluaeʻo)も、「竹馬」または「竹馬で歩く人」という意味である。
ホノルルのアラモアナ・ビーチパークの西隣にあるケワロ湾(Kewalo Basin)に面していた区画は、かつてククルアエオという地名だった。一帯は昔は沼が多い場所で、魚の養殖池や塩田などがあったというから、当然アエオも多く生息していたであろう。現在はその当時の風景を想像するのは不可能なほど開発されているし、もちろんアエオの姿を見ることもできない。
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